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新宿歌舞伎町のSMバー【ARCADIA TOKYO】経営の他、各種イベントなどでも活躍する堂山鉄心の(めったに更新されない)ブログ。

調教師9 ~第5章~ 3 準備 ~

3 準備

恵子は今時19で処女と云う奇跡のような女だ。
大金持ちとまでは行かないが、地方の大きな不動産屋の次女だそうで、所謂〝何不自由なく育った〟って、ヤツだ。
優等生で大人しいが、実は内に秘めたプライドが非常に高く、口にこそ出さないものの、――今更安い男にヤラレテタマルモンデスカ――ってところが見え見えのお嬢様だ。

こいつが俺に引っかかった。
世間知らずのお嬢様に対し〝貴女を口説くに相応しい男〟を演じるのは容易かった。
俺は最初からいつも通り、恵子をお姫様のように扱い、決して身体を求めず、金と時間をたっぷりとかけた。
そして、恵子の誕生日にはホテルのスウィートに呼びいれ、処女だと知ると20歳のバースデイまで待とうと持ちかけ、俺のその言葉に恵子は涙した。
すがる恵子を宥め、ベッドで朝まで彼女の身の上話を聞き、朝のコーヒーでその日は別れた。

普通はここまでしない。
俺は、これと思った女に対する投資を惜しむことはないが、スウィートを何度も無駄にするほどの経費は割けない。
恵子は特別な女だった。
地味ではあるが、磨けば必ず光るであろう容姿はもちろんのこと、真っ白な紙に最初の絵の具を落とすと云うのは、これからその絵画をどのようにも仕上げうる可能性を示していて、最初の子羊としてはまさに打って付けだったのだ。


「恵子。誕生日の日のこと、覚えてるか?」
俺は個室で中華料理を食わせる店で問いかけた。
「えぇ。もちろん忘れるわけがないわ」
「俺はお前に謝っておかなければいけないことがある」
不可思議な顔で恵子が俺を見る。
「俺がお前を抱かなかったのは、お前が初めてだったからだ。でも、本当はそれが全てじゃない」
「………………」
「俺はな、少し人とは違っているんだ……」
「何? それ、何の話?」
「俺が以前付き合ってた女はな……まぁ、一応結婚まで約束していたんだが……実は俺と同時に何人も付き合ってる男がいたみたいで……ま、要は、家柄も学歴も大したこと無い俺なんかは、ただの遊び相手だったってことだ」
「何、それ、酷い。だってケッコ……」
「結婚の約束と言っても当人同士のたんなる口約束。結納や家族の承認があっての話じゃない。相手が知らないと言えば、それまでのこと。それ以来、俺は、やはり抱けば、より愛情が深まる。愛情が深まれば、裏切られたときの反動もまた大きい。本当に俺だけを愛してくれているのか――。本当に俺が納得出来るまでは怖くて女を抱けないんだよ」
唇を噛み、目を潤ませて告白する俺を、同じく目を潤ませてジっと見つめる恵子。
「とんだ臆病者だと……笑ってくれ」
俯き、自嘲気味に呟く。
「私に……何か私に出来ることがあったら教えてっ!」

堕ちた――。


地下室を借り受けたマンションの最上階に俺の部屋はある。
古い建物なので、内装だけはきっちり金をかけてやり直した。
恵子も以前からここへは何度も出入りしていて、今では中の様子も充分に熟知している。
恵子は自分の部屋をそのまま置き去りにし、身の回りのものは全部、この部屋へと運んだ。
当然、引越しを請け負ったのは加藤興業の人間だ。
住人がいなくなっても、恵子の部屋は実家の親が勝手に家賃を払ってくれていて、何の問題も起きない。

約1ヶ月の間、恵子は俺の部屋で寝起きをした。
その間、これからのことを思うと興奮して寝付かれない時もあったが、接吻以上の行為は一切しなかった。

俺は慎重に、慎重に事を運んだ。
俺が寝入った後、風呂場で一人自分を慰めている恵子に気付いたことも1度や2度ではなかった。
とんだ処女のお嬢様もあったもんだ――。とも思わないではなかったが、男と同じベッドに寝たことなどほとんど無い恵子が、いきなり同棲と云う経験をさせられては無理もないのかも知れない。

とはいえ、そろそろ1ヶ月――。
頃合か。


「恵子。明日、俺と一緒に来て欲しいところがある」
いつものように腕枕をし、おやすみの接吻を交わした後、おもむろに切り出した。
「何を見ても驚かず、俺を信用してくれるか?」
突然の言い草に目を丸くしながらも、「何を言うの。もう、どんなことでも覚悟は出来てるわ。何があっても私は彰雄に付いていくの」
「本当に、明日は何があっても俺の言うことを聞いてくれるかい?」
「彰雄が望むなら、私は死ぬことさえ恐れないわ」
「ありがとう。愛してるよ。恵子」

俺の中の悪魔が涎を垂らし、爪を研ぎ、牙を鳴らし始めた。

カツ、カツ――と。



4 子羊

……がちゃり…… 

次の朝、1階から非常階段を下り、地下の鉄扉の前まで来ると、さすがに恵子は緊張を隠せなかったようだが、それでもいじらしいことに何の質問も挟まず黙って付いてきた。

「さぁ、入ってくれ」
わざと真っ暗なまま恵子を招き入れ、中から鍵をかけた後、やっと電気をつける。
「ほら、中へ……」
手を取り、薄暗い裸電球に目が慣れる前に、どんどん奥へと進む。

「何……この部屋」
恵子は文字通り、これ以上ないほどに大きく目を見開き、驚愕の表情を作り、怯え、俺は優しく手を取って安心させてやりながら、「恵子。お前の覚悟を見せてくれ」そう優しく囁いた。
明らかに戸惑いながらも、恵子は抗う事が出来ない。
そう、恵子はプライドの高い女なのだ。
昨夜自分が言ったばかりの事を簡単に覆せるような女ではない。

貼り付け台の前まで誘導し、「本当に、今まで良く俺を信じて黙って 着いて来てくれたな。ありがとう。恵子。今こそお前の全てが見たい。そこで服を脱いで、全てを俺の前に晒け出してくれ」
「え、嫌……こんなところで、私だけなんて……」
「お前は昨日、約束してくれた。俺が望むなら命だって惜しくは無いと。あれは、あの言葉はその程度の意味だったのか?」
苦悩の表情を浮かべた俺を、痛ましい顔で眺める恵子。
「違うの! 彰雄が望むなら命だっていらない! 本当よ!」
言うと、後ろを向き、ブラウスのボタンに手をかけ始める。
「違う。後ろ向きじゃない。ちゃんと前を向いて脱いでくれ」
「………………」
戸惑いながらも恵子は決して逆らうことが出来ない。
俺は下を向き、どうしても口角が吊りあがってくるのを押さえ切れず、薄暗い部屋に感謝した。

何をどうしたって、この部屋に入り、鍵をかけた時点で勝負は決まっていたのだ。
しかし、これからの事を考えると、なるべく順序だてて物事を進めていきたい。
何と言っても、恵子は俺にとって初めての子羊なのだから。

最後の一枚に手をかけ〝これも?〟と、視線で問いかけてくる。   
俺はさも当然だとばかりに鷹揚に頷く。
「こ、これからどうしたら良い?」
「お前は何も喋らず何も考えなくて良い。俺を信じて全てを任せてくれ」
立ちすくむ恵子の傍に寄る。
焦ってはいけない。
極上の料理は長くゆっくりと堪能すべきだ。

1歩、また1歩。
打ちっ放しのコンクリートの床を、噛み締めるようにゆっくりと歩み寄る。
目の前には、7年前のただ怯えることしか出来ない俺がいた。
これか――。
この心境か――。
こうやって金本は歩いて来たんだ。
逆の立場に立って初めてわかるヤツの愉悦。
楽しいなぁ、金本ぉ……

クセんなっちまうよ。


優しく微笑みかけ、そっと手を取る。
びくっと、震える子羊の何と可愛い様よ。
震える瞳を見つめながら、取った腕をゆっくりと上げていく。
十字架型の貼り付け台に腕を留める。
革の手錠を締め付け、そのすぐ内側を更にマジック・テープで固定する。
両腕を終え、脚を広げ固定する際、恵子は再び僅かな抵抗を見せたが、俺が黙って見つめていてやると、その美しい脚をおずおずと自らの意思で開いていった。
「何故、泣いているんだ?」
すでに俺の顔を直視出来ない恵子は、下を向いて静かに涙をこぼした。
「わからない。でも……彰雄、顔が……」
「怖いか? それでも俺の言うことを黙って聞けるか?」

知らぬ間に表情に出ていたらしい。
今までの俺には無かったミスだ。
これではいけない。
些細なことも含め、自分で自分を正確にコントロール出来るようにならなくてはいけない。
「聞くわ。そう決めたんだもん。彰雄の気の済むようにして」
恵子のプライドの高さに救われた。
恵子の前に立ち、優しく髪を撫ぜながら、「恵子。俺はお前を喰ってしまいたい。この肉体も精神も……。例えこの先何十年後であろうとも、他の男に触れられるくらいなら、今この場で俺が全てを喰らい尽くしたい」
言い終わると同時に思いっきり髪の毛を鷲掴みにし、頚動脈のあたりに軽く、それでもはっきり歯形が残る程度に噛み付いた。
「痛っ! いやっ。私が彰雄以外の男に……」
最後まで言わせなかった。
首筋から離した唇で恵子のそれを塞ぐ。
俺は激しく勃起していた。
これだ――。
やはり俺の求めていたものはこれだったんだ。
確信を得て、再び噛み付いた。
首筋に、肩に、耳に、腕を経て脇腹に――。
再び立ち上がり、唇を合わせながら、形の良い恵子の胸を乱暴に揉みしだく。
俺が長年かけて培ってきたテクニックなどどこにも登場しなかった。
ただ本能のままに雌を犯し、喰らい尽くす。

だが、暫くして、噛んだ歯を離さず、少し力を抜いてそのまま縦に滑らせていくと、恵子の反応がさっきまでとは違うことに気付いた。
感じてやがるのか? 
この女――。
乳房や乳首に噛み付きながら、内腿から陰部へ向けて手を這わして行くと、そこは外にまで溢れ出すほどに夥しく潤っていた。
「何だ、これは……恵子」
「い、言わないで」
「何故、男を知らないお前が、俺に髪を掴まれ、身体を噛まれて濡らしている?」
「お願い、言わないで」
「何故だと聞いているんだ!」
無意識に俺は恵子の内腿を平手で打っていた。
「あぁ……ごめんなさい」
一定のリズムを保ち、時折強弱をつけながら打った。
「何故だ? これが好きなのか! 言ってみろ! このマゾがっ!」
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
俺は貼り付け台に固定されている恵子の腕を解放すると、身体を前屈みにさせ、脚を伸ばしたまま、前の床に手を突かせ、その体勢から今度は尻を打った。
「何故謝る? 俺は理由を聞いているんだ!」
それでも謝り続ける恵子に、俺の興奮は頂点に達しようとしていた。
膝を折らせ、四つん這いの姿勢を取らせると前に回り、再び髪の毛を掴み顔を上げさせた。
「何故だ? 言ってみろ」
恵子は涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃに濡らし、焦点の合っていない目でかろうじてこちらを見ながら、「……ごめんなさい……」

すでに何を聞かれているのかも分かってはいないだろう。
しかし、その顔を見たとたん、俺の我慢はついに限界に達した。
「口を開けろ」
平手で頬を打つ。
「早く開けろ」
なんとか開けた口に、俺の固くいきり勃ったものをこじ入れた。
「何故だ? 言ってみろ! な ぜ だ 」
掴んだ髪を前後に揺らせ、俺は恵子の口中に放った。
激しく咳き込む恵子を見下ろし、ひとまずの満足を得て、俺は足枷を外してやった。
「最後にもう一度聞いてやる。何故だ?」
「……ご…・・・めん……な……さい……」
その答えに至極満足感を覚えながらも、床にくず折れる恵子の髪を掴み、檻の中まで引きずっていった。
「ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! ごめんなさいっ!」
檻の鍵を掛けると、俺は吐き捨てるように言った。
「ちゃんと理由が言えるようになるまでそこにいろ」
用意していた、弁当とペットボトルの水を挿し入れ、出口に向かって歩いた。
入り口の扉を開けたとき恵子のすすり泣く声が聞こえた。
「どこに行くの……。一人にしないで。お願い……謝るから……私ちゃんと謝るから……ごめんなさい……」
立ち止まってそこまで聞いてから、俺は黙って扉を閉め、鍵を掛けて出て行った。


部屋に戻り、さっきの出来事を振り返った。
一度、興奮が顔に滲み出ていたのを恵子に見られてしまうというミスを犯してしまった。
些細なことだが、僅かなミスを放っておくと、今後の展開で更なる大きなミスに繋がりかねない。
もちろん、後悔など何の役にも立たないが、常に己の行動を振り返り、反省すべきところは反省し、日々修正を施していくのが正しい。
これは俺がサッカーを通じて学んだ一番のことだ。
そしてこれは、決してマイナス思考などではない。
常に高確率の成功を探し、自分を磨いていかなければならない。

今日の事で言えば、恵子は普通の状態であるとはとても言えなかった。
まず、初めて男に体を開くであろう期待と緊張が一つ。
次に、約1ヶ月に及ぶ、異様な状況――。
禁欲状態での同棲生活。
これらに加えて、俺への想いや、恐らくは体調なども含め、全てが俺にとって〝たまたま〟有利に働いてくれていたおかげなのだろう。
その結果、僅かなミスなどものともしない、予想を遥かに上回る大成功になっただけだ。
そして俺としては、これで調子に乗るのではなく、明日からは更に慎重に動いていかなければならない。
トライ・アンド・エラー
最初の子羊は、過去の俺に対する生贄であると同時に、これからのことを左右する大切なギニー・ピッグでもあるのだ。
精々、大事にしてやらなければならない。



5 実験

……がちゃり……
 
何度回を重ねても、鍵を開ける瞬間は興奮に身体が震える。
こつこつと靴音だけが響く。

あれから3日――。
その間、昼間は普通に働き、夜になればここへ恵子に逢いに来る。
ヤクザと言ってもF企画は少し違う。
昼間何も無ければ事務所で麻雀――など、うちの組では絶対にありえない。
普通の会社員のように、朝からの出社こそめったに無いものの、昼前には出社し、AVメーカーや風俗店の関係者との打ち合わせ等、結構忙しい。
最近は専ら若い者にやらせてはいるが、やはり俺が行かなくてはいけない相手もいる。

2日目の夜――。
扉を開けて中に入ると、恵子がびくっと痙攣したのが分かった。
どうやら、疲れて眠っていたところ、俺の靴音で目が覚めたらしい。
「あ、あきお……」
敢えてそれ以上何も言わせないために、俺は恵子に近づくなり口にガムテープを貼り、後は昨日とほぼ同じ責めをした。思考が鈍ってくる頃を見計らい、口のガムテープを剥がし、「こんなに濡らしやがって。何故だ? 何故なんだ?」
問われて恵子は、ただひたすら「ごめんなさい」を繰り返す。

3日目もビデオの再現フィルムを観るように、ほぼ正確に繰り返した。

そして4日目――。
「あ……ごめんなさい……ごめんなさい……」
俺の姿を見るなり恵子は謝りだした。
「立ちなさい。恵子」
「……はい」
すでに自ら、体の向きは貼り付け台の方へと向けている。

これが習慣性というヤツだ。
全裸。
檻の中。
常に薄暗い部屋内。
体に残る痛み。
1日1回の食事。
500mlしかない水。
栄養不足というのは、非日常性による混乱に加え、更なる思考の低下を招く。
恵子にとっては、今や、――彰雄の言うことを聞かなければ叩かれる――。という事実だけが、その思考の全てを占めているはずだ 。

「今日は後ろ向きだ」
敢えて宣言し、後ろ向きに貼り付ける。
「何もしていないのに、もうこんなに濡らしているじゃないか。悪い子だ」
「ご、ごめんなさい」
まさか本当に濡らしているとは思わなかった。
この状況に興奮して感じているなどという単純なものではないだろう。しかし、それを敢えて言葉にする事により、更に事実として刻み込む。

レイプを受けた女が濡れていることがあるのは、よく知られている事実だ。
それは、レイプと云う状況に興奮している訳などではもちろん無く、『膣内を傷つかないように守るため本能的に』とか、『恐怖による興奮状態が、性的興奮時と同じような脳内物質をを生みだし、身体も意識も拒絶して、決して感じてなどいないのに、ただ濡れる』などということも含め、諸説あってどれが正しいのか、また全て間違っているのかなど判らないが、俺などには理解出来ないレベルのことが女体にはまだまだある。


後ろ向きに貼り付けられた恵子の尻を叩く。
「何故、自分が叩かれているのか、良く考えなさい」
「……はい……ごめんなさい」
あくまで一定のリズムを崩さず、強弱だけを付けながら叩く。

一定のリズムは催眠効果を生む。
第2次大戦時、中国で最も北部に位置する黒龍江省に在るハルピンと云うところに、大日本帝国・関東軍の、第731部隊が駐留していた。
石井四郎中将率いるこの731部隊は、主に細菌兵器の開発の為に組織されたと言われる組織で、最初は戦利捕虜、後にはわざわざ誘拐まで犯し、研究所での人体実験を繰り返したとされている。
捕虜たちを一切人間扱いせず、『マルタ』と呼んでいた事はあまりにも有名である。
しかし、この731部隊の実験は、後の医学会にとって、至高の財産をもたらしたとも言われ、あろうことか、これらの科学的データを欲しがったアメリカによって、首謀者の石井四郎中将は戦後のいかなる軍事裁判の被告席にも立たず、67歳で咽頭癌により死去するまで、天寿をまっとうするという皮肉な結末を迎えてもいる。
俺が731部隊の実験で一番印象に残っているのは、マルタの足を一定のリズムを保ち、棍棒で叩く――。と云うヤツだ。
高速道路の継ぎ目や電車の線路の継ぎ目など、一定のリズムを刻む刺激は人間の脳にα波を発生させ、催眠状態に陥らせやすいことは、一般的に知られている。
そしてこれと同じことが、一定のリズムで刻まれる痛みなどに対しても起こるのである。
一発くらいなら「痛っ」と、軽く顔をしかめる程度の強さで足の脛の太い骨を叩く。
リズムを変えず、ただ、叩き続ける。
それを暫くの間続けていると、被験者は段々と催眠状態に陥ってくるので、その頃を見計らって、9回脛を叩いたら、1回脛を置いている机を叩くようにする。
その後、それを一定時間繰り替えた後、脛8回に対して机2回に変える。
そうして、段々と脛を叩く回数を減らし、その分机を叩く回数を増やし、最後に脛1回に対して、机9回に変える。
そのまま9回机を叩き、脛を叩く順番の時に、それまでとは変えて思いっきり強く机を強打すると、驚くことにあの太い脛の骨が見事に折れたというのである。

繰り返すが、最後は机を叩かれて脛が折れたのだ。
人間の体や脳というのは凄いもので、ストレスで胃壁に穴を開けたり、思い込みで脛の太い骨までをも折ってしまったりする事が出来るのである。
現段階で俺が試しているのは、一定のリズムで催眠効果を与えるところまでだが、これを応用することで、他にも色々と試せそうだ。
俺が一定のリズムで催眠効果を与えながらも時々強弱を付けるのは、一旦意識を引き戻すためだ。
何故叩かれているのかは、曖昧なままで良い。
しかし、叩かれているという事実はしっかりと本人に刻み付け、痛みを意識させたい――。との狙いからだ。
(参考文献:森村誠一著 悪魔の飽食より)


朦朧とした意識のままで、恵子はただ「ごめんなさい」と「許してください」のみを繰り返す。
そして、後ろ向きの恵子を一旦自由にし、今度はこちら向きにして再び張り付け直す。
俺は壁にかかっている乗馬用の鞭を手に取った。
この部屋を作った際、オブジェの意味合いも兼ねて、専門の業者に言われるまま様々なアイテムも購入し、壁に掛けてある。
先がバラけた革製の鞭、一本の先細りの形に編み込んだ、やはり革製の鞭、麻のロープ、各種拘束具など、特に俺が自分で着けられたことのある、手錠や、プラスティックのゴルフボールに紐を通したようなものは、見るだけでその心がざわめき、複雑な心境にさせられる。
その他にも、ちょっと使用方法が思いつかないような道具まで揃ってあるが、取り敢えず興味を持ったもの以外、今は単なるオブジェだ。

だが、何故それを選んだのかは自分でも判然としないが、乗馬用の鞭は手に取った瞬間から俺の嗜虐心をひどく煽る。
昔見たヒーロー物に出てくる悪役のように、右手で持った乗馬用の鞭で、左の掌をパシパシと、軽くリズミカルに叩きながら近づいて行く。
朦朧とした表情の恵子の内腿は、その溢れ出した己の淫らなものでてらてらと光り、半開きの口の端から涎が一筋――。

つーっと、糸を引き――。

……床を汚した。




調教師10 ~第5章~ 6 変化 ~ に続く






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Author:堂山鉄心
大阪府出身。 大阪を中心にSM活動を広げてきたが、ARCADIA TOKYOの出店に伴い、その活動の拠点を東京に移し活躍中。

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