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新宿歌舞伎町のSMバー【ARCADIA TOKYO】経営の他、各種イベントなどでも活躍する堂山鉄心の(めったに更新されない)ブログ。

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調教師 5 ~第3章~ 1 拉致 ~ 3 朦朧

~第3章~ 
1 拉致

――煩せぇ――。

頭の中で鐘を鳴らされているように、大きな音がガンガンと響く。
真っ暗だ。
何も見えない。
ただ、気が狂いそうな位に大音量で鐘が鳴る。
動こうとすると頭が割れるように痛み、手足は何かで縛られているかのように全く動かない。
一定のリズムを刻む何かの音が煩い……。

………………。

――俺は生きているのか――。

………………。

――朧気ながら、何度も目を覚ましたり、気を失ったりを繰り返したような気はする――。

………………。



現実感の希薄な何度目かの目覚めの後、やっと現状が認識出来てきた。
どうやら俺は、誰かに抱えられて、手足の拘束を外されているようだ。
目が見えないのは目隠しのようなものを被されているらしい――。とは分かったが、どのみち目蓋を動かすだけの気力もない。
拘束されている何かを外されるたびに――。
ごりごりに固まった関節を動かされるたびに――。
まるで感覚の無かった手足に熱く熱せられた温度を伴い、恐ろしい勢いで血が流れていくのがはっきりと分かった。

「おい、起きてんのか?」
目隠しを外されたようだ。
何かを答えようとしたのだが、まだ朦朧とした意識は混濁したままであり、口を開きかけたまま、思考が止まった。
「まだ無理だよ。暫くそのままにして……。お前2~3時間見張っとけ」
「2~3時間すか? それくらいで誰か交代してくれるんすか?」
「2~3時間で俺が来てやるよ。その間お前目離すなよ。 何かあったら、加藤さんどころの騒ぎじゃねぇぞ」

――加藤……誰だっけ……加藤――。

………………。

「兄ぃちゃん。いい加減、そろそろ起きろや」
上体を起こされ、両手に手錠を掛けられ、その手錠を更にどこかに掛けられた状態で、ようやく俺は目を覚ました。

「起きたか?  起きたな? センセイの話じゃそろそろ話せる位には回復してるそうだからな」
「暴れんなよ。暴れたら手錠が余計に食い込んでめんどくせぇことになるだけだからな」

少しずつ意識がはっきりしてきた。
ここはどこだ?
京子は?
京子っ!

飛び起きた!
「京子ぉっ!」
足がもつれ、腕が何かに引っ張られて引っ繰り返った。
――そうか――。
手錠がベッドに。
「暴れんじゃねぇって、さっきから言ってんだろうがっ!」
背中を蹴られた。
何発も。
何発も。
しかし、蹴られている背中よりも、むしろ立ち上がった時の割れるような頭痛と、両手に食い込む手錠の方がよっぽど辛かった。
「俺もずっとここにカンヅメでいい加減イライラしてんだ! 殺すぞ。このガキがっ!」
体中に力が入らない。
俺は灼熱のアスファルトに焼かれてのたうつ哀れなミミズのように、ただみっともなく体をくねらせた。
「おい。頭は止めとけよ。殺したらお前……沈められっぞ」
それまで狂ったように蹴り続けていた脚が、それで、ハッとしたかのように引っ込んだ。
「大人しくしとけよ。ぼけ」

どうやら足にも手錠のようなものが着けられているらしい。
両腕に嵌められた手錠は、真ん中から鎖が三叉に分かれており、その一方が打ちっ放しのコンクリート剥き出しの床に固定されている簡易ベッドの支柱に繋がれている。
――そして――。
俺は全裸に剥かれていた。
体には手錠・足錠以外何をも身に纏ってはいなかった。

そこは見たこともないような異様な空間だった。
広さにすれば2~30畳は有るだろうか?
床も、壁も、天井も――。
全て剥き出しのコンクリートで出来ていて、窓は無く、部屋の真ん中辺りには俺の繋がれているベッドがあり、隅の方には、猛獣でも飼えそうなデカい檻があり、その中にも簡易ベッドと便器があった。
壁には、様々な見たことも無い道具や、十字架のような貼り付け台――。だろうか?
とにかく、俺の見たことの無いもので溢れていた。



2 監禁

「こいつはダメだ。手錠は革のヤツに交換しとけ」
右手を外され、左手を外そうとした時、「おい、前にも言っただろうが! 右手外したらその右手に次の手錠掛けて、左手外したらすぐに左手も掛ける。両手一緒に外すんじゃねぇ」
「あ、すんません。でもこいつ……」
「おい、ヒロシぃ、また言い訳かぁ?」
「いえ、何も無いっす。すんません」

ヒロシと呼ばれた坊主頭は、俺と大して変わらない年に見えた。
キレやすく、すぐ言い訳をする、典型的な頭の悪いヤツだ。
そのヒロシが手錠を交換する。ヒロシの横に、少しは賢そうに見える兄貴分が、特殊警棒を構えて立っていた。
大した警戒のしようだ。
右手に新しい革の手錠が嵌められ、左の手錠が外れた瞬間、俺の拳はヒロシの顔面を捉えていた。
ヒロシが口から唾を吐いて仰向けに転がる。
同時に俺も首の付け根を強く叩かれていた。
さっきの警棒だ。
自然と首が後ろに反る。
上から楽しそうに見下ろしている兄貴分。
再び飛び掛ろうとするが、途端に、容赦なく警棒が振り下ろされる。
兄貴分は倒れたヒロシの方を見ようとさえしない。
――こいつを何とかしなければ――。
「ヒロシ。仕返しは後だ。手錠を掛けろ」
ヒロシは目を真っ赤に充血させ、今にも噛み付きそうな顔で俺を見ながら手錠を掛けなおした。
冷静にならなければいけないことを悟った。
何をするにせよ、考えるにせよ、この状況を抜け出さない事には何も出来ない。
頭の中では今でも京子が花井の汚らしいモノを咥えさせられていたが、とにかく今は何も出来はしない。

「どーだ冬木? 狂犬は起きたか?」
妙に間延びした声で、いかにもヤクザと云う、花井を一回り若くしたような男が、神経質そうな銀縁眼鏡の男を連れて入ってきた。
「はい。加藤さんの言ってた通りの狂犬ですわ」

入ってきた男は「加藤さん」と云う言葉に一瞬嫌な顔をしたが、冬木と呼ばれた男は気にも掛けていない様子だった。
「金本さん! どうしてもこいつヤっちゃマズいっすか!」 
「バカな! 今殴ったりしたら本当に死んでしまうぞ」
突然、それまで黙って、せかせかと鞄の中身を探っていた銀縁眼鏡が、ヒロシの目を見ずに怒鳴りつけた。
「ヒロシぃ。死んだらお前ぇの片腕じゃ合わねぇんだぞ。それでもヤりてぇか?」
金本は静かに恫喝すると、「んじゃ、センセイ頼むわ」と、銀縁眼鏡に声を掛け、俺の方へと視線を寄越した。
「兄ぃちゃん。本当にエラいことしてくれたな」
「金本さん。拘束衣用意出来ませんか?」
「ん? そりゃ出来ないこともないが、そんなにヤバいのか?」
「頭殴れないんじゃ、こいつ押さえつけとくのはこの先骨が折れますね。さっきもヒロシが殴られましたし」
「わかった。すぐに用意させる」
 銀縁眼鏡は一切会話には参加せず、俺の腕をとり、血圧を測り、瞼をこじ開け、目ん玉にライトを当てたり、あちこちに聴診器を当て、「はい。口開けて」と、無表情に言い放つ。
どうやら、人の目を見ずに話すクセがあるらしい。
「おい、言われたとおり口開けろやっ!」
「ヒロシぃ……お前チョット黙っとけ。さっきから煩ぇんだよ。おい、冬木。ヒロシ連れて山本工業行って拘束衣貰って来い。向こうには俺が後で電話しといてやるから」
冬木は手短に返事をすると、サっときびすを返し、口惜しそうに躊躇しているヒロシの方を振り向きもせず、ドアを開けて出て行った。
ヒロシは散々名残惜しそうに逡巡しながらも、やがて諦めたのか、小走り気味に後を追った。
「ま、開けたくないものは無理に開けんでいい」
早口で銀縁眼鏡が言うと、俺の腕にゴム紐のようなものを巻きつけ始めた。
相変わらずせかせかと動き、腕を消毒し、注射針を突き立てる。
あまりに自然な一連の動きに、注射器から何かの液体が流れ込んできて初めて、俺は恐怖心を覚えた。
「たんなる抗生物質だ。心配すんな」
俺の、恐らくは青ざめた顔色を見たのだろう。薄ら笑いを浮かべて金本が言った。
「ちょっと眠くなるモンも入ってるから、すぐに楽になる」
注射を終えると、また再び、せかせかと出したものを鞄に詰め込んで立ち上がり、銀縁眼鏡はドアへと向かった。

「兄ぃちゃん。お前の立場を教えといてやる。お前はな、ヤクザの組長一人、意識不明の重態に追い込んだんだ。うちのオヤジはな、自分に噛み付いてきた犬は自分で叩っ殺さなきゃ我慢出来ねぇ人でな。オヤジが目ぇ覚ますまで死なれちゃ困んだよ。俺がよ」

――花井――。
霞のようなものがかかってきた頭に、尊大に仰け反る中年太りのパンチパーマが浮かんだ。
――そうか――いきてやがるのか――。

一人になった金本は薄ら笑いを浮かべ、「オヤジも加藤のバカなんかに任せてっから、お前みてぇなガキにやられんだよな」
妙に嬉しそうな金本の顔が次第にボヤけ始めてきた時――。
「そのうちよ、お前の大好きな京子ちゃんにも会わせてやるからよ」
きょうこ……
……きょう こ……
…………きょう……
………………………………。
そして俺は、何度目かの意識を失った。



3 朦朧

何日経ったのか。
1週間か――1ヶ月か――。
日にちの感覚が全く無く、最近は、ヒロシとセンセイ以外は、たまに冬木が顔を出すだけで、金本も他の人間も全く来ない。
すでに拘束衣は外されていた。
今は檻の中で何の拘束も受けず、全裸で膝を抱えているだけだ。やけに体がだるく、力が入らないため、暴れる気力も起きない。
体力と気力というのは比例するようで、あの日のことを思い出して胸が張裂けそうに痛むことさえ、あまり長続きはしない。
 
なんと言っても辛いのは排便だ。
誰もいない状況まで我慢するのだが、だだっ広い部屋で、全裸での排便というのは中々慣れるものでは無かった。
力が入らないだけではなく、全裸と云うのは人からそんげんと共に気力をもうばうものらしい。
ただ、センセイが〝こーせーぶっしつ〟を打ってくれるとシャキっとして、少しげんきになる。さいしょのうちはいっぱつ で頭がすっ きりしたのに、さいきんは前ほどきかずいつも体がだるいので、センセイにもっとくださいとおねがい  センセイにもっと  するんだけど、  センセイは何でも打ちすぎはあまりからだによくないよ。 あまりよくない よ  とか言ってあまりうってくれな い  そんな  とき おれはかなし く  なってなきたく なって  くる けどセ ン セがうて   くれ る ちゅしゃは         きもちがいいから   ちゅ しゃ うってくれたら   きも ちが  いい な    はやく   こな   いか       な   はや……     

せ ん  せ …… ……  ……

………………。


誰かが俺を見下ろしていた。
――だれだっけ――。

片腕の、袖の部分が妙にふわふわしている。
「アキ、俺が判るか。加藤だ。覚えてるか?」
――かとう――。
「くそ、ここまで進んでるんじゃ、急がねぇとやべぇーな」
「………………」
「いいか、メシを食え。無理矢理でも良いからメシを食え。俺の言ってることがわかるか? 何でも良いからメシだけは食え。それだけ覚えとけ」
「………………」
 男は言うだけ言うときびすを返した。

――俺は眠った――。
最近は悲しいことが多い。
センセイの注射は前より効かなくなった。
打たれれば打たれるほど体がだるい。
ちからが はい らない……

んで こんなとこにいるんだろう……

そ ろそろ ちゅしゃか   な……



きかない……
あの冷たくて気持ちの良い注射じゃない……
やだ……
かなしい……
ちゅしゃ ください……

………………。



「……るか……起きてるか。おい」
――だるい――。
顔も上げたくない。
「聞こえてるな。加藤だ。これから少しずつ楽になってくる。 メシを食え。  いいな」
片手の人か……

――メシ――。
痛烈に腹が減ってきた。
喉が焼け付くように渇く。
――みず――。
――メシを食え――。
何だか分からないが、守らなければ――。

それだけは分かった。




調教師 6 ~第3章~ 4 再開 ~ に続く



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Author:堂山鉄心
大阪府出身。 大阪を中心にSM活動を広げてきたが、ARCADIA TOKYOの出店に伴い、その活動の拠点を東京に移し活躍中。

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